ルリユールおじさん
一番最初に紹介する絵本はこれと決めていた。
私の大好きな絵本。
いせひでこさんの『ルリユールおじさん』
ルリユールとは製本・装幀を手仕事でする職業のこと。
日本にはない文化でフランスで成長した職業のようで、現在パリでも製本の60工程全てを手仕事できる職人はひとけたになってしまったそう。
旅の途中に出会ったルリユールの工房に魅せられたいせさんが、
手仕事のひとつひとつをスケッチしたくて
パリにアパートを借りて何度も工房に通いつめたそうです。
いせさんをどうしてそこまで夢中にさせたのかは
この絵本を開けば答えが見つかるかも・・・
物語はソフィという女の子が大切にしていた植物図鑑がバラバラにこわれてしまうところから始まります。
こわれた本をなおしてもらうためにルリユールの工房を訪ねるのですが・・・
さてソフィの植物図鑑は元通りになるのでしょうか・・・
絵も物語も大人のかたにおすすめの一さつです。
この本を読み終えてもしお気に召したら、続けて『旅する絵描き』もおすすめします。
ほかにもいせさんの素敵な絵本はたくさんありますが、その紹介はまた今度。
実は私、この絵本の原画展をみに安曇野の森のおうちまで行ってきたのです。
丁度最終日でいせさんにお目にかかれたのですが、素敵な方でした。
パートナーの柳田邦夫さんもご一緒でした。
このあとパリでも原画展をやられるとのことでその準備のためにいらしてたようです。
パリでも好評だったんだろうなあと思います。
熟年になってパートナーになられたお二人の間には何か『認め合う』という空気が流れているように感じられました。
柳田邦夫さん著書の『犠牲(サクリファイス)』を読んだあとだからそう感じるのかも知れませんが、お互い別々の人生の中で味わった喜怒哀楽すべてを認め合ったうえで、今パートナーとしてともに生きているんだろうなあと。
夫と私の間にはその『認め合う』空気は流れているだろうか・・・
そうなりたいと思うことにしよう。
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